B027 『知恵の樹』
管 啓次郎、H.マトゥラーナ 他 (1997/12) 筑摩書房 |
オートポイエーシスに興味があることと、友人の『映画を観たあとのような読後感』という奨めでだいぶ前に図書館でわざわざ閉架書庫から探してきてもらって少しづつ読み始めた。
しかし、いっこうに進まない。
同じところを何度読み返してもなかなか頭に入ってこない。
すっと読めたのは、浅田の序文だけ。
古い著書ということもあるだろうが、訳が僕と非常に相性が悪いのだ。
訳書にはたまにあるが、原文をそのまま日本語にしただけのような感じ。
こういう訳を見ると不親切さに腹が立ってきてしまう。英文読解のようにいちいち関係代名詞なんかを意識しないと意味がわからない。(建築基準法なんかの文もそうだが)
おまけに句読点やひらがな表記がやたらに多いうえに、3段組で忙しく目を上下しないといけなくて読みづらいったらありゃしない。
なんとかあきらめずに読みきろうと思ったけれども、これでは『映画を観たあとのような読後感』はとても味わえそうにない。
興味があるだけに、余計訳者に腹が立ってきてどうしようもないから、やめたやめた。
返却期限もとうにすぎてるんで、残念だがもう読むのはあきらめる・・・。
ということで、誰か(?)代わりにこの本の感想をコメント欄にでも詳しく書いてくれないだろうか(半分冗談)
追記
友人のコメントを見返すと(ちくま学芸文庫)とある。
文庫版が別に出ているようだ。
発行は1997年のようだから、もうちょっと読みやすくなっているのだろうか???
追記 2009/5
文庫版を買ってきて読んでみた。注記がうるさくて読みにくかったが、なんとか読了。
友人の言う『映画を観たあとのような読後感』というのが少し分かった気がする。
イメージを掴めば世界の違った見方を手に入れられそう。
イメージをつかむには山下 和也 著 『オートポイエーシスの世界―新しい世界の見方』はかなりの良書です。