B101 『働く女性のための「こころのサプリメント」』
- 著:ピースマインド(編)
- 出版社:マガジンハウス
- 定価:1260円
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書誌データ / 書評を書く
ピースマインドという国内最大規模の民間カウンセリング機関があるそうだが、この本はそこに寄せられた相談のうち20~40代のケースを中心に3人のカウンセラーが書いた日経新聞のコラム「こころのサプリメント」を再編集したもの。
相談者とカウンセラーのQ&Aというかたちで136の相談が取り上げられているが、それら一つ一つが見開きにゆったりと収まっているのでさっと気楽に読める。
”子育て”という仕事に奮闘中で、やがて働くかもしれない妻のために、と思って「本が好き!」に申しこんだのだが、恋愛のパートを除けば、どっちかというと僕向けだったかもしれない。
というのも、ここんところ疲れやすく、なんとなく冴えない感じも続いていて漠然と何かを「変えなきゃなぁ」と思っているところだったから。(この本のプチうつチェックでも「お疲れ度80憂うつ型」と判定されたし、妻にあなたは性格的に欝だといわれた)
かと言ってなんとなく冴えないところに押し付けがましいのは御免なので、この本ぐらいの軽さがちょうど良かった。
そう、装丁も含めまさに「サプリメント」ぐらいの軽さがちょうど良かったのだ。
136のサプリの中から自分に合いそうなのを2,3個選び、常に携帯してしておいて気が向いたときにちょっと実践して頭を切り替えてみる。
そういうサプリメントのような気楽さがこういう「自分をちょっと変える」道具には必要なのかもしれない。(効果があっても実践しなければ意味がない。)
個人的なことだが、大学を出て東京に行くときに、大学のアパートは溜まり場で結構遊んだから、しばらくは勉強に集中するために孤独になろうと決めて上京した。
その影響が鹿児島に帰ってきた今もずるずるとどこかしら残っている感じだ。
この本にも『人によっては、気づかないうちに消極的な行動が癖になっていく場合も少なくありません』とあるように、東京での仮の姿のつもりでいた消極性がいつしか癖になったのかもしれない。
その上、それが「仮の姿」だと思っているので気持ちが冴えない。
うつっぽいのもまんざらではないのだが、そろそろ「仮の姿」という言い訳もやめにしようと思っているので少しずつ変えていこうと思う。手始めに、明日はいくつかの「サプリメント」を心の片隅にしまって出かけてみよう。