家は特別。
このサイトの左下にあるコピーライト(©2002 onoken )の©の文字のところが、こっそりランダムボタンになっていて、どこかの過去記事に飛ぶようになっています。
よく自分でこのボタンを押して、このころはこんなこと書いてたんだな、と思い出したりするのですが、その時思ったことを時々ここに書いてみようかと思います。( デザインのたねの続きの感じで。)
今回はこれに飛びました。
オノケン│太田則宏建築事務所 » B134『くうねるところにすむところ06,08,14,16,21』
このシリーズ、最後に書いてある「発刊のことば」がすごく好きなのです。
環境が人を育みます。家が人を成長させます。家は父でもあり、母でもありました。家は固有な地域文化とともに、人々の暮らしを支えてきました。かつて、家族の絆や暮らしの技術が家を通して形成され、家文化が確かなものとして水脈のように流れていました。
いま、家文化はすっかり枯れかかり、家自体の存在感も小さくなり、人々の家に対する信頼感も薄らぎ、急速に家は力を失いつつあります。家に守られる、家を守る、家とともに生きるという一体となった感覚が、極端に衰退しています。
(中略)家の確かさと豊かさと力強さを取り戻すため、建築家が家の再生に取り組む必要があります。
その第一歩として大切なことは、まず建築家が、子どもの目線で家について伝えることです。本書は、子どもたちが家に向き合うための建築家、そしてアーティスト、作家などによる家のシリーズです。(『発刊のことば』より)
建物にも、オフィスや商店、駅や学校など様々なものがありますが、家というのはその中でも特別なもので、これほど人の生活と直接寄り添いあえるものは、なかなかないと思います。
だからこそ家は確かで、豊かで、力強いものであって欲しい。(と同時に、時に不確かで、控えめで、弱々しい部分もあわせ持って欲しいとも思うのですが。)
いやいや、まちもみんなの家みたいなものだと考えたら、オフィスや商店、駅や学校だって、人の生活と直接寄り添いあえるようなものの方が良いに違いない、と思いますが、それでもそれはみんなのもの。
家はやっぱりその人にとっての特別なものだと思いますし、自分が関わった家がそうであってくれたらいいなと思います。