B073 『藤森照信の原・現代住宅再見』
TOTOから事務所に期間で送られてくる『TOTO通信』というものがある。
毎回、明確にテーマが設定された特集を組んでいてとても勉強になる冊子である。
そこで連載されている藤森照信のコーナーを一分まとめたものが本著。(続編も出ている)
中村好文が建物の息遣いを拾い上げるのだとしたら、藤森照信は設計者の情念というか体臭のようなものを嗅ぎ分け、その匂いを分かりやすく説明してくれる。建築も面白いが、それを設計している人間も面白いのである。この刊に取り上げられているのが特に人間臭い年代というのもあるけれども、やはり藤森照信は人間を浮かび上がらせるのがうまい。
また、彼のつくる建物も得意なポジションで我々に多くのことを問いかけてくる。
石山修武と合わせて一度自分の中で整理することは、避けては通れないと思う。でないと、ある部分のもやもやは晴れそうにない。ということで今日『ザ・藤森照信』買ってしまいました・・・