B032 『竹原義二 間と廻遊の住宅作法』建築文化1997年3月号
竹原義二(彰国社)1997.03
残念ながら休刊になってしまった建築文化のWEBの『MY建築文化、この一冊!』にならって、僕なりの一冊を考えるとこれになる。
竹原義二はそれほどの派手さはなのだが、誠実で奥行きのあるものをつくる。
この特集では文章・スケッチ・図面・写真が作品ごとにバランスよく配置されていて、建築家の思想がどうものへとつながるのかよく表現されている。
竹原は比較的、言葉とものの距離感が近い(関係の良い)建築家だと思う。
また、「光」「テクスチャー」「シークエンス」「スケール」といった、さまざまな建築のエッセンスがちりばめられていて、とても勉強になり、ぼろぼろになるまで読んだ。
これからもたびたびこの本を手にとるだろう。
今、再度読み返してもさまざまな発見がある。
それは奥行きがあるということだろう。
オーソドックスな方法でも、練りに練ることで、これほど奥行きがあって楽しい発見に溢れるものを作れるのだ。
今回のM-1で優勝したブラマヨの正統派漫才に例えるのは無理やりだろうか。(笑い飯のような斬新さにも感動するのだが)
さて、僕がやりたいのは正統派漫才かそれとも革新派漫才か。それとも・・・
P.S皆さんのMY建築文化は?