建築基準法 改正
6月20日に改正建築基準法が施行されました。
耐震偽装問題の影響で立場が性善説から性悪説に変わった改正と言われ、建築士には相当の負荷がかかる厳しいものです。(以下愚痴です)
構造に関しては基準の見直し、中間検査の実施、ピアチェック(他の構造設計者が行政から委託を受けチェックを行う)の導入というのが大まかな変更で、ある意味仕方ないのかなというところもあります。
しかし、中間検査やピアチェックの手数料は上乗せされるので施主にはウン十万円の出費増になり、その分設計料などが圧迫されるのは必至。
また、確認申請の途中で図面の差し替えは認めない、不整合があるものは再度申請しなおさなければならない(当然手数料が新たに必要)ため、申請前に相当のチェック期間が必要。申請書類の内容が増え手間も増える。確認にかかる期間が長くなったのでその分設計期間が圧迫される。
といったことは、全て設計者(及び施主)に負荷がかかることです。現場を知らない人が作ってるとしか思えません。
改正に伴い、無駄と思われる大量の書類や法律を整理してくれればまだ納得もいったのですが、そういったことはありません。ただお役所が責任がとりたくはないためにひたすらに無駄な書類がふえるばかり。
雑用に忙殺され、本当に必要な検討の時間や費用が奪われるとすれば本末転倒ではないでしょうか。姉歯事件では設計サイドの悲惨な現状が事件の原因の一つとして浮き彫りになったんじゃなかったんですかね。
いやぁ今日は単なる愚痴です・・・建築基準法には納得のいかないものが他にもたくさんありますが・・・。
こんな横暴な法律がほんとうに施行されるのかちょっと信じられなかったのですが、どうも本当に施行されたようです。それにしても6月20日施行の法律の最終内容が公表されたのが6月19日の官報というのはめちゃくちゃ過ぎませんかねぇ。
とにかく、施行されたからにはそれに対応するしかありません。大量の資料に目を通すしか完全に理解することはできそうにないなぁ。『建築知識』ではやく特集してくれ~。
(ちなみに国土交通省の関連ページはここ。ここにたどり着くのも大変で、行政のサイトはどこも、どれが重要で何が最新の情報なのかがさっぱり分かりません。相応のコストをかけて作ってるだろうに)