てかてか

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メンテナンスを容易にするために、てかてかとコーティングされた材料は、ウェットな材質やマットな質感に比べ何か足りない感じがするのはなぜだろうか。

(写真は単なるイメージ。京絵付ガラス)

ものには「時間」といった属性があるように思う。
ものに対峙したときに感じる時間の流れのようなもの。
それは質感に負う部分が多い。

てかてかにコーティングされたものは、同時に時間の流れまでもコーティングされてしまっているのではないだろうか。
メンテナンスフリーとはすなわち時間の凍結のことかもしれない。

そういう物質ばかりに囲まれていると時間の感覚を失いはしないだろうか。

また、それを逆手にとって、何万年の時を運ぶ氷河のようにあえて時間を凍結させるという時間の扱いもあるように思う。

何万年でなくても季節や一瞬の風景を閉じ込めると言うのでも良い。

季節や風景を生け捕りにするのは日本人の得意とするところだ。

建築的な時間の中に一瞬を閉じ込める。





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