B152 『天工人(テクト)流―仕事を生み出す設計事務所のつくりかた』
久々の読書。
著者は鹿児島出身で毎回創意に満ちた作品をつくられるので気になっていた人です。
■tekuto.com
タイトルにも興味があったので読んで見た。
一般の人にも分かりやすくさらさらっと書いていますが、やってることはかなりチャレンジング。
当たり前のことを、当たり前にやるのが天工人流
とあるけど、試行錯誤をしながらもやるべきことを明確にし淡々と進めていく様子が良く分かる。
また、運営費の4分の1は新しい工法や材料の開発・研究にあてられているようだけど、産官学を巻き込みながらビジネスとして前に進めていく実践力は大いに参考になる。
鹿児島だと独自の材料(石才など)を扱う技術を持った人なんかと何かできれば面白そうな気がした。
建築家の華やかさ・するどさをそんなに感じさせない文体ですが、それがかえってものづくりを支える裏側の様子をストレートに伝えてくれます。
今やっていることがそんなに間違っていないという励ましと、こういう風にやれば道が切り開けるという勇気をもらえる、そんな本でした。
つい先日大学の同級生から独立の案内が届き、嬉しさと共に多少の焦りを感じたのですが、僕のやるべきことを淡々とやるのみです。