Vectorworks版Ladybug tools(3) 事前設定と風配図・太陽軌跡

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(※この記事は使用しているwindows,Vectorworks2022の環境のもとに書いています。)

今回から「Ladybug-sample_~.vwx」ファイルのサンプルについて説明していきます。

事前設定

まずデザインレイヤの「北直線+EPWファイル定義」で、EPWファイルのパスと方位を設定しておきます。
(これらは、このファイル内で共通の設定です。)

まず、EPWファイルのパス設定から。

「EPWファイルパス」ノードのstring欄に、EPWファイルのパスを入力し、実行を押します。
すると、このパスがサンプルファイル内のEPW関連のノードに自動でコピーされます。
(「EPWファイルパス」ノードが2つあるのは、事務所と自宅でEPWファイルの置き場が違うためです。不要であれば片方は削除しても問題ないです。)

次に、方位の設定

「north」と名前をつけたこの矢印の向きを3Dモデルの北側に向けてください。(直線の長さは何でも構いません。「north」という名前で呼び出しているので、別の名前の直線を設定を変えて呼び出すことも可能です。)

以上で、事前設定は完了です。

風配図

簡単なところから、次は風配図を作成してみましょう。

まず、デザインレイヤの「風配図・太陽軌跡・日射解析」を選択します。

次に「風配図」ラッパーの各種設定を行い実行を押すだけです。

(「EPW PATH」ノードのパスは先程の設定が反映されているはず。)

設定項目は

スケール・・・風配図のサイズ。1だと大きすぎるので適宜入力

データ・・・入力データの組み合わせ。例えばどの温度の風が各方位に吹いているか等の確認ができます。

開始月・終了月・・・描画するデータの月を指定。例えば、夏の風向を調べたりとか。

条件式・・・詳しくはノードの説明を見てください。例えばデータを「風速&外気温」、条件式を「20<b<25」とすると、通風に適した外気温20~25℃の風がどちらからどの程度の風速で吹くことが多いかを確認できます。

北直線name・・・方位を示す直線を配置し、任意の名前をつけ、この欄にその名前を入力しておくとその向きを北とします。(空欄もしくはオブジェクトなしの場合は画面上側が北。最初は先程の準備設定で設定した北向きが採用されます。)

センター基準点name・・・3D基準点を配置し、任意の名前をつけ、この欄にその名前を入力しておくとそこに描画されます。(空欄もしくはオブジェクトなしの場合は原点に描画)

Vectorworksの3D図形として描画されているので、色を表示するにはレンダリングが必要です。

風配図のラッパー内はこんな感じ。

LB ImportEPW」でEPWファイルをインポート・整形し、「LB Analysis Period」で期間を設定、「LB WindRose」で風配図を出力しています。各ノードの説明を見れば概略が把握できるかと。

太陽軌跡

次は太陽軌跡。

風配図同様「太陽軌跡」ラッパーの各種設定を行い実行を押すだけ

設定項目は

期間・・・太陽を描画する期間

太陽半径・・・描画する太陽の半径

気温表示・・・チェックを入れると太陽の位置に対応する外気温を色で表現します。

以降は風配図と同様なので省略します。

作成された図形は、他の3D図形と同じように自由に扱えます。

Vectorworks内でLadybugを動かせることで、モデリングでのスタディの流れにシミュレーションを自然に組み込むことができるようになるかと思います。

ラッパー内はこんな感じ。

LB ImportEPW」でEPWファイルをインポート・整形し、「LB Calculate HOY」で日時のリストを生成、「LB-Sunpath」で太陽軌跡を出力しています。

風配図と太陽軌跡は以上。

次回は、3Dモデルをもとに日射解析を試してみます。





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