竣工パーティ
土曜日に、担当していたK高校の百周年記念会館の竣工パーティがあったので行ってきました。
改めて多くの方の協力の下で完成したんだと実感。
当然、それゆえの難しさもありましたし、多くの人が設計に関わるときの進め方など個人的な課題も多々見えました。
話はそれますが、そんな竣工パーティで一番気になったのは実は新会館で行った生徒の発表。
「高校生母国を語る~過去・現在・未来をふまえた国際貢献の可能性」というテーマの高校生フォーラムで発表したものだそうです。
全体の流れとしては
過去:「郷中教育」 の紹介
現在:アメリカ的な個人主義(利己主義)、利益優先主義が広まり、いろいろな問題が起こっている。「公」より「個」のウエイトが大きくなってしまった。
未来:「公」を取り戻さないといけない。
提案:新しい武士道を実践する必要がある。郷中教育を見習い武士道を教育し、人を育て、その精神を示すことで国際貢献する。
というような感じだったと思いますが、最終的に道徳論のようなところにいきついてそこで終わってしまっているのが少し気になりました。
武士道が大事というのはそれでも良いと思いますが、ではなぜそれが失われたのか、それを取り戻すにはどういう壁があってどういうことをしないといけないか。そこから先にむしろ問題や提案があると思うのですが、抽象論や精神論で終わってしまって具体的な有効性を 突き詰めないところが日本的だなぁと。
例え稚拙であっても具体的な提案にまで踏み込んで欲しかったし、「じゃあどうすんの」とか「ほんとにできるの」とかの突込みを大人は入れても良かったんじゃないかと思いました。
実際には(僕にとっても)難しいことだと思いますし、高校生につっこんでも仕方がないのですが、前に読んだ本とのギャップをすごく感じたので。
すみません、つっこみすぎでした・・・。