左近司 祥子 (2001/09) 講談社 |
結構前に読んだ本。
猫好きの哲学者による哲学エッセイ。
プラトンやアリストテレスを軸に善や悪、自由、共同体、自己保持などについて分かりやすく語られる。
争いが行くところまで行ってしまうのは、その争いが、非当事者の立場から見れば、「善い」と「悪い」とのせめぎあいなどではなぃ、「善い」と「善い」のしのぎあいになっているからである。
くしくもこの本は2001年9月10日発行である。
絶対的な善や悪があるなど幻想に過ぎない。しかし、悲しい争いは絶えることがない。
あるのは自分にとっての善や悪だけだ。それなのに人はおせっかいにも周りに対してその善や悪を当てはめたがり無駄な争いを生む。
しかし、猫にとっては善や悪なんてものはどうでもいいことなのだ。猫は『寝たふりをしながら、じっと宇宙の呼び声を聞く』だけである。(谷川俊太郎の詩のように)ペットにするなら犬がいい。
だけどもし無人島に連れて行くなら猫を選ぶかも。
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自分の知らない価値観を認める謙虚さは大事だとおもいます。
でもそれは満たされた人間が持つ余裕みたいなもので
生きるか死ぬかといった境遇に日々立たされていたり
そんな中で出来上がった信教を持っていたらそう言い切れるか自信ないです。。
日本(の思想)が平和なのは肥沃な大地と敵のこない島国って言うのも
あながちウソじゃない気がします。
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僕も自信はありません。
日本の平和ボケした考えだ、と言われればそんな気もします。
でも、だからこそ日本のあり方には意味があるような気がします。
価値観そのものを認めることができなくても、違う価値観が存在していることぐらいは認めても良さそう。
ネコ的には、そういう価値観の存在からして馬鹿らしいんでしょうが。
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>でも、だからこそ日本のあり方には意味があるような気がします
たとえば宗教に限ると
自分たちの生き易いように作られたもので本質的には
排他的なもんだと考えてます。
だから争いは世の中から消えることはない。
シッタカブッタていう本の中で
「わが宗教は世界一寛容だ」って言うブタの前に
「いいや!世界一はわが宗教だ」って言うブタが現れる。
言い争いはエスカレートし、最後は殴りあう、
っていうのがうまいこと言ってるなあとおもった。
悲しいけどみんな自分が大事なんだと。
自分が悲しみたくないから他人を悲しみませることでバリアを張る悪循環。
だから争いは仕方ないと思う一方、
ジョンレノンみたいにイマジンを歌いたい気持ちもある。
最低限そのあたりのバランスは失いたくないなておもう。
日本に生まれたものの役目としても。
なんか悲観主義で全然具体的じゃないですが。すんません。
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シッタカブッタ面白うそう。
近くの図書館で貸し出し中みたいなんで折を見て読んでみます。
>みんな自分が大事
>だから争いは仕方ない
この二つの連鎖は必然だろうか?
自分大事>争いは損
でもおかしくはないのでは?
ジョンレノンではないけれども、イマジネーションの問題の気がする。
いずれじっくり考えてみたい。
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>この二つの連鎖は必然だろうか?
むつかしい。。
ただ今思うのは親から続く価値観の連鎖の中に少しでも新しい価値観
を混ぜるシステム(教育)に何か期待できるのかな?ということ。
この問題ってほんと難しい。。
もっといろんな考えや現実をしらないといけないあと思う。
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難しいね。
突き詰めると、教育に行き着くのかな。
教育も価値観も諸刃の剣だけども・・・
ほんと難しい。