Categories: 出会う建築

二-四 自然―抽出と再構成

自然の再構成

光や雨・風・熱・緑・その他自然の要素はそれ自体が生きていくために必要な情報に満ちていて、意味や価値で溢れている。

まず単純に、人は建築で自然と出会う。おそらくそこでは、根源的な悦びややすらぎ、あるいは親しみのような何かと出会っている。

それに加えて、自然との出会いに感じる「何か」を観察し、その特質を抽出・再構成することで、その「何か」との出会いを建築として再現したようなものがある。

例えば、比例などによるプロポーションや、1/fゆらぎのリズムによる配置、あるいはフラクタルな構成など。

後期のコルビュジェはモデュロールによってより自由に振る舞えるようになったそうだけど、それは「何か」と出会うきっかけがモデュロールによって既に埋め込まれているからかもしれない。

また、まちの中には自然そのものの他にも、これまでの歴史の中で埋め込まれてきた自然性のようなものがたくさんあり、それによって悦びや、やすらぎ、親しみと言ったものが得られているのかもしれない。(ここでも、もしそれらがなかったら、と想像してみると良いと思う。)

人は建築で、自然そのもの、または再構成された自然と出会う。

オノケン

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オノケン

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