二-十五 社会・歴史・文化―時間と空間を超えて

時間と空間を超える
前に書いたように出会いは、個人や、時間、空間などさまざまなものを超える。
言い換えると、(私、いま、ここで)を超える。私はこれを建物が建築になるための一つの要件だと考えているのだけれども、(私、いま、ここで)を超えるということは、それによって(私、いま、ここで)を支えることでもある。関係性を持つこと、相対的であること、すなわち他者との出会いががなければ、(私、いま、ここで)にも出会えない(意味や価値が見いだせない)のだ。
(私、いま、ここで)を超えて、皆とともにいること、そこに住んでいること、歴史の中にいること、文化を共有していること。それらは、いずれも他者との出会いの中にあってはじめて生まれるものである。
建築は、個人や、時間、空間などさまざまなものを超えて出会える他者となれるものである。そして、それによって(私、いま、ここで)との出会いを支えることが出来る。
人は建築で、社会や歴史、文化と出会い、それによって(私、いま、ここで)とも出会う。
生態学的な能動的態度に優れた人々 B190 『アトリエ・ワン コモナリティーズ ふるまいの生産』(アトリエ・ワン)
社会的なものも含めたリアリティの密度への手がかり B185『生態学的視覚論―ヒトの知覚世界を探る』(J.J.ギブソン)
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